伝統工芸高岡銅器振興協同組合

お気軽にお問い合わせ下さい tel 0766-24-8565

ABOUT高岡銅器とは

双型鋳造法〈国の伝統的工芸品指定〉

最も古い技法で、円筒形や円錐形の火鉢、茶釜、梵鐘などの製作に用いられます。原型の外型は、左右対称の断面を写しとった板を回転させて作り、次に肉厚を出すために、一回り小さな中子型を作ります。この2つを組み合わせてできる隙間に、溶かした金属を流し込みます。

『二上山平和の鐘』 香取 正彦《重要無形文化財保持者》

 

 

双型鋳造法による「風炉(ふろ)」の製作工程

※風炉:茶の湯で湯を沸かすのに用いる炉

1.図面〈デザイン〉

美しく、使いやすい形を考える

2.挽き型

側面の曲線を金型に切り、挽き型を作る

3.真土挽き〈粗真土〉

粗い鋳物砂で挽く

4.真土挽き〈中真土〉

中くらいの砂粒の鋳物砂で挽く

5.真土挽き〈仕上げ真土〉

細かい鋳物砂で傷のないようにきれいに外型を挽いて仕上げる

6.中子作り〈中型作り〉

中子型に鋳物砂をつめ、乾燥させて固める

7.中子

外型より肉厚分だけ小さな型を作る

8.型合わせ

外型、中子を組み合わせる

9.溶解

坩堝で銅合金(青銅や真鍮など)を溶かす

10.注湯

溶かした金属を鋳型に注ぐ

11.型ばらし

鋳物生地の完成

12.ロクロ仕上げ

ロクロで表面を切削し仕上げる

13.手仕上げ

透かし模様、耳などの細部を鑢(やすり)や銑(せん)などで仕上げる

14.生地の完成

15.着色

硫酸銅、緑青などの溶液に浸し発色させ、美しい被膜を作る

16.「風炉」完成

完成品

 

双型鋳造法の紹介動画