ABOUT高岡銅器とは
蝋型鋳造法〈国の伝統的工芸品指定〉現代:ロストワックス鋳造法/精密
最も精度の高い技法です。蜜蝋(ミツバチの巣から抽出)や木蝋(ハゼの実から抽出)に松脂を煮合わせたもので原型を作り、土に包んで高温で焼くと、熱によって原型の蝋が溶け、隙間が生まれます。ここに溶かした金属を流し込みます。
現代では、精密鋳造には、見本品製作に係る生産技術として、ロストワックス法が主流となっています。複雑な形状のためや、金型が高価で金型製作が難しかったり、少量の場合や、正確な寸法精度を必要としない場合は、モデルの周囲にシリコンゴムを流し覆って、ゴム型を作り、その中に蝋を流して模型をつくります。蝋模型をスラリーと称する耐火性の泥漿に浸液し、乾燥させ、より粗い耐火物スラリーを重ね5、6層から8層のコートをして加熱し、脱蝋した後に注湯します。
『攀龍文大花瓶』 須賀松園(初代)
蝋型鋳造法による「雨龍文花瓶」の製作工程