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平和観音像の移設
長らく当組合の城として利用してきた開発本町の地場産業センター建屋を令和2年10月で退去するにあたり、当敷地内にシンボルとして建っていた高さ12mの平和観音像を、道の駅高岡の敷地内に移設するプランが高岡市より提示され、当組合にて移設作業を担当しました。
およそ40年前に製造された観音像ということで、表面はおろか内部の鉄骨等も腐食が進んでおり、鋳物メーカーの作業場内に観音像を移動して修理する必要がありましたが、銅像の倒壊を防止する為に基礎部分に大量のコンクリートが投入されており、取り外しに予想外に時間を要する大工事となってしまいました。
また、移設先の道の駅の敷地は旧センターの設置場所に比べて狭くより建物に近接しているため、堅牢な構造をもって設置する必要がありました。この課題を解決すべく地元の建設会社と共同で基礎工事の工法決定から共同作業を開始し、工程を立案しました。
8月より道の駅高岡での基礎工事を行い10月21日に開発本町から工場に移動、その後内部と表面の補修を施し、最後の着色までハードスケジュールの中、12月9日、多くの関係者・報道陣が見守る中、道の駅の敷地内に無事平和観音像が設置されました。同業のみならず他業種の方々とも多く協業してきた高岡銅器業界ならではの施工能力が発揮された事業であったと自負する次第です。
真新しい青銅色をまとった観音像は東(立山連峰方向)に向かって立っており、訪れた方々は西(西方浄土)に向かって拝まれることとなります。高岡の入り口に位置する道の駅で、訪れた多くの方々に長く愛されることを期待する次第です。
旧地場産業センター
平和観音像にロープ掛けします。
設置面を外します。
大型トラックの荷台に積むために寝かせて吊り上げます。
発泡スチロールやたる木などを使って荷台の上に固定しているところ。
積載完了。
工場
平和観音像の内部は空洞で、鉄骨の骨組みが入っています。
観音像を蓮台に繋ぐ4本の支柱の切断部分をグラインダーで整形。
溶接個所を切削・研磨し、表面を平滑に整えます。
米酢などを表面に塗布して緑青を発生させ、酸化被膜を形成しているところ。