伝統工芸高岡銅器振興協同組合

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ABOUT高岡銅器とは

焼型鋳造法〈国の伝統的工芸品指定〉現代:ガス型鋳造法/大型鋳物向け

小さくて複雑な置物から大きな銅像まで製作する技法です。粘土と和紙の繊維を調合した「真土(まね)」を用い鋳型を作り、約900℃で焼いた後、約400℃に冷ましてから、溶かした金属を流し込みます。
現代では、ガス型鋳造が主流となっています。水ガラス硅(酸ソーダー)を主成分とした粘結剤を加えた鋳物砂で造型し、砂型に炭酸ガスを通し、化学反応によって硬化させて外型及び中子を成型します。仏像や人物の銅像など複雑な形状のものに用いられ、特に大型の鋳造では高岡銅器の主流となってきています。

『鋳ぐるみ鋳銅花器』 大澤光民《重要無形文化財保持者》

 

 

焼型鋳造法による「聖観音像」の製作工程

1.原型

鋳型を分割するための位置に線を入れる

2.外型作り

寄せ型(複雑な部分は鋳型を分割する)を作る

3.外型作り

紙の繊維の入った細かい土を原型に薄くつけた後、粗い土をつける

4.鋳型の補強

湯の圧力で鋳型が壊れないよう鉄筋を入れる

5.分割された鋳型

寄せ型を組み立て、二つ割りの鋳型にする

6.うら土張り

製品の肉厚と同じ厚さに粘土を伸ばし、外型の内側に張りつける

7.中子(なかご/中型)作り

中子砂をつめ、乾燥させる

8.型合わせ

半分ずつ作った中子を合わせ、一つの中子にする

9.中子(中型)の完成

うら土を取り除くと、原型より一回り小さい中子ができる

10.鋳型の組み立て

外型に中子をおさめ、鋳型を組み立て、針金で補強して湯口をつける

11.焼成

精密な鋳物を造るために、鋳型を850~900℃で7~8時間焼成する

12.注湯

まだ熱い鋳型に、溶かした銅合金を湯口から注ぎ込む

13.型ばらし

すっかり冷えた後、鋳型を割って製品を取り出す

14.仕上げ

鏨(たがね)や銑(せん)で鋳肌(いはだ)を削り、原型と同じ表情をつける

15.着色〈煮色〉

硫酸銅、緑青の伝統的な着色液に浸し、煮込む

16.「聖観音像」完成

完成品

 

焼型鋳造法の紹介動画